
今回は2025年2月15日、明治安田J1リーグ第1節、神戸vs浦和81分のシーンを取り上げます。
ゴールはどういうときに認められるのか、ハンドはどういう時に判定されるのかについて解説します。
浦和サポーターである私が、ひいき目ぬきで、審判目線でDAZNの映像から検証しました。
まずはプレーを見てみましょう
2025明治安田J1リーグ第1節、神戸vs浦和81分のシーンです。
左CKからマテウス・サヴィオが低いクロスをいれ、ホイブラーテンがバックヘッドですらし、ゴールポストに当たり、GK前川黛也がかき出したあと、混戦の中でマテウス・トゥーレルと競り合いながら浦和の松本泰志が押し込んだように見えますが……
主審の荒木さんのオン・フィールド・レビューの結果、結論はハンドでノーゴール。やっと得点できたと思った浦和サポーターの不満のツイートがたくさん確認できます。
松本はハンドなのか?
結論はハンドです。
「どうだったらハンドなのか」については、ハンドの反則について確認してみましょう。
サッカー競技規則第12条 ファウルと不正行為
競技規則の記載の仕方がやや難解なので、要点をまとめて整理し直すと、こうなります。
ハンドの反則の要点(num整理)
(大前提)ボールを手や腕で扱うと、反則です。
- 具体的には、競技者が次のことを行うと、反則です。
- 例えば手や腕をボールの方向に動かし、意図的に手や腕でボールに触れる。
- 手や腕で体を不自然に大きくして、手や腕でボールに触れる。
- 相手チームのゴールに、たとえ偶発的でも
- 自分の手や腕から直接得点する。
- ボールが自分の手や腕に触れた直後に得点する。
(基準)ハンドの反則を判定するにあたり、腕の上限は、脇の下の最も奥の位置までのところとする。
松本選手に当たったのは……
松本選手に当たったのはゴールに入った後ではないかという主張も目にしましたが、OFRのリプレイ映像を見る限り、松本選手には2回ボールが当たっていて、1回目はゴールに入る前、2回目はゴールに完全に入った後です。
1回目

2回目

そのため、当然ながらOFRでのリプレイ検証では1回目のほうが注目されています。

OFRの映像のとおり、当たっている位置は肩ではなく、腕です。

確かに松本選手の動きとしては、背後から来るボールに向かって手を出したわけではありません。意図的に触れたわけではないでしょう。
しかし、腕に当たった後、ゴールにボールが入っているので、「自分の手や腕から直接得点」したこととなってしまいます。この場合は、たとえ偶発的でもハンドの反則が成立します。
だって、サッカーは基本的に蹴って得点するスポーツなのに、得点の記録が「6番、右腕からシュートして得点」なんてことになってはおかしいですよね?
ハンドの前にゴールになっていなかったか
ホイブラーテンのバックヘッドがゴールポストに当たった後、GK前川黛也がかき出す前にゴールが決まっていなかったか?という意見です。
得点についてのルールは、競技規則第10条にある通り、ボール全体がゴールラインを越えたら得点です。
サッカー競技規則第10条 試合結果の決定
ゴールポストの間とクロスバーの下でボールの全体がゴールラインを越えたとき、ゴールにボールを入れたチームが反則を行っていなければ、1得点となる。
ゴールラインを超えたかどうかは、ゴール付近を斜めから撮った映像で確認しても分かりません。
DAZNでフルタイムの試合映像が見られる人は、82:55からのリプレイが、ゴールかどうかの確認に最適な映像です。また、冒頭で紹介した公式ハイライトでは割愛されていますが、荒木主審がOFRをするときも最初に、ホイブラーテンのバックヘッドが完全にゴールラインを超えていないことを確認していました。
まとめ
というわけで、ポイントは2つ。
浦和サポーターの私としては残念ですが、ハンドでノーゴール、間違いありません。こういう事象を通してルールをきちんと覚え直すことで、より楽しくサッカーを観戦することができるようになると思います。
おまけ
ハンドのルールについて、過去にもうちょっと詳しく書いた記事はこちらをどうぞ。

